アフターコロナのホテルとは?

コロナ禍で今までしていたサービスの形が変わりました。この変化はコロナが終息した後も続くのではないかと思っています。ここでは自分が思うこれからのホテルのサービスの在り方を考えてみました。コロナ前とコロナ後の変化とは一言で言えばサービスの細分化だと思います。

大人数を収容するホテルは減り、目的別の専用ホテルが増える

これからのホテルは現在のシティホテルの形式は減り、観光、ビジネス、研修とそれ専門のホテルが増えるのではないかと思います。今大きなホテルの主流は観光、ビジネスと一緒にしてホテルで宿泊客を受け入れているスタイルですが、アフターコロナのホテルとはビジネスならビジネス専用、観光なら観光専用とそれ専門のホテルが増えるのではないかと思います。またビジネスでも一泊、二泊の短期の宿泊かそれか企業の研修目的の五泊、六泊の宿泊か、工場や新幹線の建設工事など二週間以上の長期の宿泊か、また観光ならカップルなのか家族連れなのか、それとも一人旅なのかと目的別でのフロアー、部屋の構成をしたホテルが増えると予想しています。これから建設される新しいホテルは宿泊客の目的別に主眼を置いたホテルが増えていき、それも部屋数を減らして空間に余裕のあるホテル空間になると思います。今既存のホテルも改装なりで何階はビジネス客、何階はビジネス客の長期宿泊、何階は観光客とホテル内ですみ分けが進むと予感しています。また進めばホテル内で目的別で宿泊者の朝食などの食事場所も出来ていくのではないかと思います。

宴会は立食形式が減り、コミュニケーションと食事のすみ分けが進む

これからの宴会のスタイルは現在三密を避ける為行われていない元卓形式の立食パーティは減り、会話と食事のすみ分けが進むと思います。同窓会なども食事会主体なのかそれとも会話やコミュニケーション主体なのかホテル側が利用者側に選択する機会も増えてくるのではないかと思います。例えば会話主体の同窓会ならドリンクとおつまみ程度の軽食の用意でOKですし、食事主体なら少人数で着席して料理を楽しむと目的別の宴会のスタイルがハッキリしてくると思います。今会議などで食事をお弁当の持ち帰りのスタイルが増えていますが、アフターコロナでもこの形式は残る可能性があります。


宿泊、宴会とも目的別に環境とサービスと整える必要性が増す。

これからのホテルはアフターコロナは現在よりもより細かいサービスの細分化とそれに対応した環境の整備がどれだけ出来るかがホテル間の顧客獲得競争に大きな影響を与えるのではないかと予想しています。どちらにせよアフターコロナのホテルはより利用者側により細かな対応が出来るホテルが勝ち残っていくのではないかと感じています。

石川県のコロナの状況とGOTOトラベル

GOTOトラベルで連日多くの方が金沢はじめ石川県へ来られています。これ幸いに27日県内の感染者数は抑えられているようです。まあ谷本知事が調子に乗ってまた軽口を叩かないか心配ですが・・w今後感染者数がどのようになるかわかりませんがとりあえずは何とかキャンペーンが始まってから感染者数は抑えらえているような気がします。これからは石川県は感染者数を抑えつつ観光を動かすモデルを全国に先駆けて構築するくらいの意識を持っていかないとこれから石川県の観光に活路を見出すことは出来ないと感じています。

石川県や金沢市のGOTOトラベルに対する対応は国の指示待ちのようで主体性がないような批判が出ていますが、何ともこれは今までの県なり金沢市の体質なり、国と県と金沢市の力関係もでしょうし、コロナと経済両立で自治体独自で対応できるだけのシステムも財政規模も元々ないからではないかと思っています。東京都知事や大阪府知事、北海道知事が独自の意見を出して逞しく見えてしますものですが、東京や大阪などの大都市と石川県の財政規模を比べるとそれは桁が一つ違うほどの差があります。しかも石川県の財政の半分は国からの補助金や県債などので構成させているので何か思い切った政策を打ち出そうと思っても常にお金と相談が必要です。金沢市に至っては地元産業の中核がずっと観光、サービス業だった為その体制をいきなり変えることは実質不可能であり、しかも財政的に補助も限界があります。自分も県なり、市がいつもいつも国が国がと言っていて何も考えていないような印象をを持ちましたが、考えてみると独自の政策なりを打ち出そうと思ってもそのシステムもお金もないのが現状です。県や市は国の指示待ちばかりではなくコロナに対して独自に県民、市民を引っ張っていくような政策を打ち出す知恵を絞ってほしいと思っているのですが、現実はかなり厳しい状況です。


金沢市は何十年にも渡ってまちづくりなりの基盤を観光中心に考えてきましたが、ここはコロナと観光の両立を県民、市民で一生懸命に作り上げていくしかこの産業に未来や活路は見出すことは出来ないのと同時にこの産業以外で生活する金沢市民の観光に対する理解も広がらないと思います。今石川県、金沢市に求められるのはコロナと経済の両立に対する県民、市民の理解で県民一丸となってのコンセンサスの形成だと思うのです。

石川県に観光で来られる方へアドバイスとお願い

連休に入り大勢の方が石川県、金沢市に来ています。新型コロナウイルスの感染拡大が広がっていますが、ここ数日の石川県の新規感染者数は若干落ち着いているようで、首都圏から北陸新幹線で大勢の方が金沢に観光でいらしています。そこで石川県に来られた方で観光や外食でのアドバイスとお願いをしたいと思います。

金沢に来たのなら金沢おでんや新鮮な魚介類を夜食べようと思っている方はなるべく早い時間に予約の時間を設定してください。出来れば開店直後の午後五時か六時ごろがいいでしょう。九時や十時頃だとお目当てのお魚やカニ面などが品切れになっている可能性があります。某鮮魚店は品切れになるスピードが速いためなるべく早い時間にお店に入った方がいいです。また予約せず行列に並んで食べようと思った場合新型コロナウイルス感染拡大防止の為席数を減らしている可能性があり、長時間寒い外で並ばなければならないので防寒をしっかりしておいた方がよろしいかと思います。

おでんに関して言えばカニ面が食べられなくても他のネタでも金沢のおでんは十分美味しいです。とくに大根は加賀野菜の源助大根という大根を使っており、こちらは肉質が柔らかくおでんには最適の大根です。あと個人的には車麩をお勧めしたいと思います。金沢の名物に麩があります。こちらも金沢の食卓でよく食べられるもので卵とじや煮物に入れたりします。おでんに入れると出汁が染みてとても美味しいです。あとバイ貝なども歯ごたえがあって美味しいかもしれません。因みにカニ面はおでん屋さんだけで金沢の一般家庭のおでんには入ってないかと思います。

あと定番の金沢にある程度来られて石川県の違う所を見てみたいという方はレンタカーを借りて白山市の山間に行かれてみてはどうかと思います。これから冬に入り雪が降ると厳しいですが綿ケ滝や峡谷を見るこ出来ます。また加賀一向一揆の拠点となった鳥越城跡があります。

後ここからお願いしたいことがあります。金沢、片町に来られた方は犀川大橋から野町広小路方面は観光地ではなく、市民の居住エリアと思って頂いてよろしいかと思います。野町方面にも西茶屋街がありますが、ほぼ住民の居住エリアとなっています。片町も街の大きさとしてはそれほど大きくなくお店が並んでいるエリアのすぐそこに民家が立ち並んでいます。ごみのポイ捨て、深夜に大声を出すなどお気をつけください。あとマスクの着用をお願いします。金沢市民の方々は観光に携わっている方も携わっていない方もコロナの感染拡大防止に緊張感をもってサービス、生活をしています。市民の方々には観光で大勢の方が観光に訪れることに感染拡大に大きな不安を抱えている方々もいらっしゃいます。そのことをよく理解して頂きたくよろしくお願いいたします。

GoToトラベル観光目的以外は除外

仕事で毎日GOTOトラベルキャンペーンの地域共通クーポンのハンコを押している毎日です。このキャンペーンの事務局の指示が次々と二転、三転してコロコロ変わって悩んでいる宿泊施設があるかと思います。今一番悩ましいのはビジネス目的のキャンペーンの利用を抑える為キャンペーンを利用した場合、お客様が会社名で領収書を出すのをやめてほしいという指示です。うーん実は自分のホテルは自動チェックイン機でお客様がチェックインするシステムなのでお客様の好きなように領収書名が作れるので物理的に無理となっています。このキャンペーン現場サイドで色々問題ありますが、とにかく事務局が宿泊のフロントなり現場の状況、業務をほとんど把握していないような気がしてなりません。今日も新型コロナウイルスの感染者が爆発的に増えてこのキャンペーンも先行きが見えませんし、もし突然このキャンペーンを中止にするのならますます現場が混乱するかと思います。全国のホテルなり、旅館なりの業務にあたる人間の悩みは増すばかりです。ひょっとしたらアフターコロナ後はこの宿泊業界で大量の離職者がでるんじゃないかと危惧しています。

Go Toトラベルの将来性

月舟さんによる写真ACからの写真

政府、与党は来年一月末で期限を迎えるGOTOトラベルを延長する方向で調整にはいったそうです。

https://news.yahoo.co.jp/pickup/6374899

うーん個人的にずっと思っているのはこのキャンペーンの将来性にあまり期待が持てない事です。そう思ってしまうのは

①コロナの感染が終息していないのにキャンペーンが終了したら宿泊業、観光業はその時が本当のピンチになる懸念 

②感染拡大が広がっている中でキャンペーンをしても旅行客は増えるのか?

の二点です。

コロナが終息するにはワクチンが完成しなければなりません。今日までのニュースでは来年初頭までワクチンが出来上がるのかそれすらも聞こえてきません。またインフルエンザとの同時流行も懸念されます。今のキャンペーンの方向性ではコロナが終息しない限りこのキャンペーンを続けなければ宿泊業、観光業が生き残れない方向性になっており、将来性が感じられないのです。また感染拡大が広がった時にもこのキャンペーンをしても旅行客が不安に思ってこのキャンペーンを利用しなれけば元の木阿弥だろうと思うのです。


自分が宿泊業に携わって初めの頃、上司から「旅行や観光というのはお客様の健康や安全が保たれて初めて成り立つものだ」と教えられました。このコロナ禍でその前提が保つことが出来ない限りこのキャンペーンをしても将来性はないと感じています。それよりも政府、与党に求めたいのは宿泊、飲食、観光サービスで職を失った方の一時的な支援の在り方です。ワクチンが完成してこのコロナ禍が終息しない限りどれだけキャンペーンをしても感染を怖れる人は旅行、観光に来ないと思います。また国の予算も限界がありますし、コロナが終息していなくてもキャンペーンが終了すればその時が本当にこの業界に失業者があふれる可能性があります。国にはキャンペーンより宿泊や飲食、観光で失業した方の特定の就業支援や生活保護を求めたいです。前にも書いた通り旅行や観光は健康が安全が付加されてはじめて成り立つものなのですからそれを反故にしてキャンペーンをしても本質的な解決にはならないと感じています。

GOTOキャンペーンの効果

https://www.photo-ac.com/profile/927624

七月か八月辺りから始まったGo toトラベルキャンペーンももう三か月になろうとしています。ここではホテルから見たこのキャンペーンの印象について語ってみたいと思います。

観光地はともかくそれ以外の地域では宿泊客は増えていない印象

自分のいるホテルは観光地ではなく主に客層がビジネスのお客様が大半です。近くの大手建設機械メーカー、バス、トラックの工場がありコロナ前の宿泊客はその関連の宿泊客が大半でした。最近は北陸新幹線の建設工事に関わる宿泊が増えてきているように思います。この工事はコロナの影響はあまりないように思います。

 このGotoトラベルキャンペーンが始まってからコロナ前も利用してくれたホテルの常連客の皆さんがこのキャンペーンを利用して宿泊予約をするようになりました。しかし新規のお客様はやはりまだ目立った動きは正直見えてきていないように感じます。観光地以外での宿泊はビジネス中心でそれはGotoキャンペーンとは直接関係がなく現在行っている紙クーポンの配布などは毎回来られているビジネスの常連客の皆さんに政府がお小遣いを配っているようなイメージを持ってしまいます。まあこのコロナ禍でリスクを抱えて出張なりをしているので政府が経済活動を回してもらったお礼と考えれば何となく理解出来ないでもないように思います。

付け焼刃の政策だった為業務的に具体性と安全性が乏しい。

このキャンペーンホテルの業務的にはかなり負担が多く業務のスタンスを作るのにかなり時間がかかりました。とにかく事務局の説明が後手後手になっており、業務にあたるスタッフが理解するのに時間がかかった印象です。お客様に渡す書類の作成と記録、その時間と手間は個人経営での旅館ではちょっと厳しいかもしれません。この前旅館を営む老夫婦がこのキャンペーンに参画しようとしていましたが、パソコンも使えずどうしていいのか途方に暮れているのをニュースで見ました。事務局はその点をサポートできているのか疑問です。あと現在配布している紙クーポンなんですが、付け焼刃で作った為ホログラムなどがついておらず偽造される可能性が少なからずあるのではないかと心配しています。

もっとお客様にも利用店舗にも使いやすいキャンペーンになってほしい。

自分もこのキャンペーンにやっと慣れてきたところですが、まだまだ利用店舗もお客様も慣れていないように感じます。GoTo事務局には現場サイドの意見をよく聞いて再度マニュアルを作り直してほしいと個人的に思っています。