老害がなくならない理由

連日、連日政治のニュースを騒がしている菅総理の長男の問題。今日は山田真貴子内閣広報官が辞職しました。この問題。山田広報官プラス総務省の役人も問題ですがやはり張本人は菅総理の長男だと思います。

このニュースを思い出した言葉があります。それは「老害」という言葉です。何故皆さんは70歳や80歳を超えた政治家がこれほどイニシアティブを取れるのか考えたことがありますか?因みに中央の政界と石川県の政界の年齢を見てみます。

菅総理 72歳

二階幹事長 82歳

森元総理 83歳

谷本石川県知事 75歳

まあパッと上げてみればこんな感じです。麻生さんや石川県議会の重鎮も二階幹事長や森元総理と同年代ですね。何故この年代がこれほど力を持つのかというと一言で言えば若い年代に封建的な考えの元担ぎ上げる人間、イエスマンがいるからなのです。具体的にはこの若い年代の中心にいるのはこの年代の子供や孫たちなのです。

高度経済成長期この年代は経済が右肩上がりで石川県、全国問わず、社会的なインフラを整備すればそれなりに経済が周り、潤った時代を経験しています。その時に財を成し、成功した人がこの年代に多いような気がします。その人たちが政治や地域経済のイニシアティブを長年握り、石川県はじめ全国はこれまで突き進んできました。

その年代の子の年代が今三十台や四十代の働き盛りの年齢を迎えています。石川県の中小企業で事業の継承が行わるのも主にこの年代です。高度経済成長、バブルで財を成し、起業して軌道に乗り、会社が大きくなって子や孫に引き継ぐ。70代や80代の政治家が地方、全国問わず幅を利かすのは、その子供の年代の若手が血縁のお陰で今の経済的に優位な社会的地位をその地域で築いているからなのです。七十や八十代の地元の県議の選挙で若い人間が運動員として積極的に動いているのを見ますが、大抵の場合、その運動員の親もその年代でその候補者の支持者であり、その子たちはその親の事業を引き継いだ人間たちがほとんどです。それプラスその引き継いだ人間に雇われている会社の人間でウグイス嬢なり、運動員なりを回して選挙活動を行うのです。

最初の菅総理の長男の話に戻せば、何もしなくてもそのまま親の年代からお金なり、権力をその世襲なりで継承できるのです。その為自分で築き上げなくても最初から地域で社会的な地位を確立しているのです。長男はおそらく父親の忖度で今の会社における地位を確立したと考えています。そうでなければあのような風貌であの接待をすることはなかったでしょう。

世間一般で老害だ老害だと騒いでもまだ高齢者の年代が大きな力を握っているのはその高齢者を担ぎ上げる人間がその高齢者と子や孫といった血縁関係で結ばれており、批判することがしにくい地域社会になっていることです。地方の場合、多くの中小企業が世襲によって経営者が誕生し、その経営者が親の築いた地盤、地位をそのまま継承して地域経済のイニシアティブ、雇用を握っている場合があります。その為いつまでもその親の年代の七十代や八十代の政治家を担ぎ上げるのです。自分たちの地位は親のお陰の為批判が出ないプラス批判させないように地域の若い人間の雇用を権利を使ってその批判を封じ込めるのです。そして若くて優秀な人間はそのような世襲によって生まれた雇用の場が自分の出身地であれ嫌気がさし、地元を出ていくのです。老害と言われる問題は担ぎ上げる人間がその年代から何か継承しよう、もらおうと媚びを売ることを見直さない限り、なくなりません。ただ世襲はそれすらも全く出来ないのです。

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