北陸新幹線と上越新幹線

 2015年の北陸新幹線金沢開業以降五年が経ちましたが、金沢駅周辺はすっかり観光客向けの駅に様変わりしました。五年前の開業フィーバーは石川県に念願の新幹線が来たと言う事で新聞やテレビがお祭り騒ぎでしたね。昨日の駅周辺の駐車場もこのコロナ禍でも県外ナンバーの車がが目立ちました。

 この新幹線に関して以前読んだ県議の手記の中に興味深いものがありました。それは田中角栄元首相が選挙応援で石川県に来た際当時の中西陽一元知事に上越新幹線経由で新潟から新幹線を伸ばして石川県に繋げたらどうかと勧めらえたそうです。しかし中西元知事は最後まで同意しなかったそうです。当時の石川県は長野経由の北回り新幹線経由に躍起にやっていたプラス中西元知事の政治的な立場もあってこの話は立ち消えになったそうです。もしも新潟から新幹線を延線すれば早々と新幹線が出来て石川県の状況も今とは全く違った形になっていたのかもしれません。

 上越新幹線が開業したのは1982年で北陸新幹線の金沢開業が2015年で新潟県から33年も遅れて金沢に新幹線が来ました。今でも石川県から新潟県の鉄道のアクセスはあまりよくありません。それは北陸新幹線の停車駅の上越妙高から上越新幹線の長岡までの路線は在来線しかないためです。羽越新幹線計画の中に上越妙高から長岡までつなぐ計画があるようですが、コスト面、採算性の面から実現するのか不透明です。その為今金沢から新潟へ行くには上越妙高で乗り換えて在来線の特急で行くか、北陸新幹線と上越新幹線の接続駅である高崎まで行ってから乗り換える方法しかなくこのアクセスは地理的にあまり効率がいいとは思えません。

 一か月半前北陸新幹線建設促進石川県民会議が開かれていましたが、話の中心はいかに早く北陸新幹線を大阪につなげるかでした

金原元県議の手記の話なら中西元知事が角栄さんの上越新幹線の延線の話を断ってからそれ以降石川県と新潟県の鉄道アクセスは分断されてしまったようで、日本海側が新幹線で繋がるのはまだまだ遠い未来のように感じられてしまいます。 

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